言葉を創ろう

久しぶりにブログの編集画面を開いたところ、最悪のタイトルで更新を止めていたことに気づいた。このまま終わるわけにはいかない。笑

最悪のタイトルの記事は2023年5月11日リリースだ。あれからの私の人生は、「公」に関して言うと絶望続きで、「私」についてはとても恵まれていた。
憧れた業界への転職活動の夢は潰えた。その後も結果は出ず、エージェントとの壁打ちを控えて年を越した。
一方、人生で最も尊い涙を流し、左手の薬指には指輪が増えた。

 

「もっと強い自分になって帰ってきます!」

怪我をしたスポーツ選手がよく使うフレーズだ。個人的には、少し哀しくなる表現だった。だって、怪我をする前の身体の方が強いに決まってるじゃないか。選手生命や健康寿命が削られてしまったのは明白じゃないか。自分が大きな怪我をした時も、そんな風には微塵も思えなかった。

ただ怪我をして以降の私は、再発防止のためのストレッチや筋トレをするようになった。自分の身体の弱いところを理解した措置を取れるようになった。

もしかしたら、ここ1年半に亘る足踏みも、もっと強い自分になるために必要な時期だったのかもしれない。「公」について絶望続きと書いたが、正しいプロセスは踏んでいると自分で信じられている。年収とかネームバリューとかではなく、自分がどう生きていきたいかを実現できる環境で働きたいという思いがブレていない。(この文章を書きながら頭に浮かんだ表現だ。新年早々背中を痛めたのに、PCに向き合った甲斐があった。)だからこそ心が折れていないんだとも思う。

転職活動の一環として、どう生きてきたかを振り返ることが増えた。総じて本当に恵まれていたなと思う。目の前の出来事に一生懸命になれば、それなりに結果が出る何かを授けてもらった。そしてそれ故に近視眼的に生きてきたのかもしれない。ただ、自分の人生を否定するわけにはいかないことにも気づいた。私を信じてくれた人も否定することになる。今の私の人生は、昔の私のように、「頑張れば最後はうまくいく」状況ではないらしい。その「諦念」を受け入れることを昔の私は後退と考えただろうが、今の私は前進と捉えたい。

 

もう一つ、昔の私は、アウトプットの場を広げることをあまり好んでいなかった。単純に(インターネット上の)アウトプットにそこまで興味がなかったのもあるが、新しく始めたことを続けられなくなることをダサさと捉えている節があった。何かしら(私の場合は転職活動)結果が出ていない状況ではアウトプットする資格がないとも感じていた。

ただ、結局自分もブログ更新は止めてしまったダサい人間だ。そして、数年前から色々な形でアウトプットをしていた知人の活動が、去年から今年にかけて花開いた。本当におめでたいなと思うし、見習うべきだなとも思う。

例えばインターネットというオープンな場へのアウトプットに慣れてしまえば、自分の会社というクローズドな場へのアウトプットへのハードルが下がるかもしれない。そもそもの話、最近自分の頭の中から上手く言葉を引っ張り出せないのだ…。

やっぱり時代のトレンドはルーティン化だよな。毎月8日に最低でもブログ書くか(今決めた)(できるかは知らない)(でも宣言しないと始まらない)。

 

「AIタイトルアシスト」が機能しない取り留めのない文章から始めてしまって不安が募る2024年ですが、今年もよろしくお願いいたします。

 

 

<本日の一曲>

ユビサキから世界を/アンダーグラフ

www.youtube.com

スキ・・・♡

平素より大変お世話になっております。

ブログを書くには自分自身の隙を窺わなくてはなりません。いま私は皆さんに隙を晒していることになります。仕事転職プライベートの隙をご覧あれ。

 

【最近見た映画の話】
『生きる -LIVING』
映像美☆☆☆☆☆
心に沁みる☆☆☆☆☆
世界ってそうだよな…☆☆☆☆☆
オススメ度☆☆☆☆

パート数を外してみた。今回は映画館で観た映画のお話。黒澤明の同名映画をカズオ・イシグロの脚本でイギリスを舞台にリメイクした作品となっております。
まず記憶に残っているのは1950年ごろのイギリスを再現した映像の美しさ。自然、街並み、建物、服装などなどを、映画館ならではの迫力で観られたのは良い体験でした。

ストーリーもグワーッっと泣かせに来るというよりは淡々と淡々と。やっぱ老人を描く台本って好きですね〜。積み重ねにロマンを感じるタイプ。でも、7作目にもなると起承転結の型みたいなものはなんとなく察せられますね。笑

黒澤明の方でブランコのビジュアルだけは知ってたんですが、実際の場面はそう来るか~と鳥肌モノでした。そして、こんなベクトルの切なさもあるんやなっていうラスト。全体を通したカタルシスの小ささが相当大人向けな気がしたので、万人に薦めていいんだろうかという意味で☆4ということで。

「お役所仕事」みたいな概念はイギリスでもリアリティがあるのでしょうか。それが最後まで気になりました。笑

 

【最近読んだ本の話】

www.amazon.co.jp

読者の皆さん、仕事って何だと思いますか。人生における仕事って何ですか。私は、この業界に答えがあるんじゃないかと思っています。
就活のときは「優秀な人が行く世界」としか思えず、事業会社から入らないと仕事って分からんだろうなと直感し、研究に忙殺されて入社の準備も出来ないだろうと判断して避けた世界ですが、果たして新卒からワークしていたらどうなっていたのかも気になります。過去は変えられないし、私は私が歩んできた道が割と好きですが。
この本を読んで面白いなって思ったり感化されたりする人が少ないほど、私自身のポジショニングが有利になるので、皆さんはエンターテイメントとして読んでください。私は私でがんばります。

 

月2本映画を見る目標に対して、4月で遂に借金が一つできてしまいました。時間できるか?

お疲れさまでした。お先に失礼します。

 

<本日の一曲>
運命の人/パーカーズ

www.youtube.com

会社の先輩とのTeamsで
「結局服着るときパーカーって楽だよな」
「僕がバンド組むとしたら名前はTHE PARKERSにしますわ」
「もういるんじゃないの」
「パーカーズならいましたww」
っていう会話の結果奇跡的に見つかった割といいバンドです。
数年の間にゴッドタンのEDテーマに抜擢されるにこのカシオミニを賭けてもいい。

J3第3節 今治-琉球観戦旅行記 ~フットボールが芽生える景色~

平素より大変お世話になっております。

いつの話なんじゃいという話はさておき、個人的にとても懐かしい観戦旅行紀という形でブログをお届けしてみたいなと思います。

3/19(日)のFC今治vsFC琉球今治里山スタジアム。J3ならではの土地に旅をしようと思って、かなり早い段階から参戦を決めていました。

 

 

前日の3/18(土)には極寒大雨で観客3400人のニッパツ三ツ沢競技場にて京都サンガゴール裏のど真ん中でバモり散らかし、4得点で乱舞しすぎてクッタクタでした。

やっぱサンガの応援はいいんだよなぁ。スネアで盛り上がれるし、チャントでいうと「情熱」も「ENJOY」も歌えたし、勝ち確BGMの「もっと京都」もたまりまへんでなぁ。

youtu.be

そのコンディションでもなんだか寝るタイミングを逃してしまう私の体調が心配ですが、それでも当日きちんと朝5時に起きて6時前の電車に乗って羽田空港に向かう。一人アウェイ遠征に赴く非常識野郎たるものこのくらいの常識がないといかんのですよ。
ただ、電車の中で福岡遠征に向かいそうな湘南ユニを着た方を発見したのですが、私が琉球ユニを身に着けたのは手荷物検査場を通り抜けた後でした。ちょっと衆目を気にしてしまった。

睡眠時間最悪だったので飛行機の中ではずっと寝てました。あと松山空港も大学院時代に何度も訪れたことがあり、特に感慨もありません。お土産をちょっと買った後は自分のことやってました。旅行紀を書く気なら多少テンションを上げてほしいものです。

事前予約していたバスにて今治里山スタジアムまで直行。なんか驚くほど加速時の振動が少ないマイクロバスだなと思っていたのですがどこの車か確認するのを忘れていました。しくじった…

目についた景色はガンプラ専門店(愛媛に?)、淡路島バーガー今治中央店(今治に?)と太陽石油のコンビナート(かっけーけど管理大変そー…)。あとSOLATOって愛媛FCのユニか何かで見たことある!って思ってました。寝ないように頑張って外を見ていました。

f:id:fullcolor_sugar:20230330000412j:image

着いたときに気付いたのだがメインスタンドの真ん中の階段からピッチに入るのは「ありがとうサービス夢スタジアム」で「今治里山スタジアム」は新しいスタジアムなんすね。
5000人規模のスタンドの周りには土地が残されており、「これがこの先の拡張性を残しているというやつか…」と訳知り顔で歩いていました。

f:id:fullcolor_sugar:20230330000333j:image

威圧感しかないスポンサー陣。デロイトでマジで笑う。去年嫌な思い出があるので←

f:id:fullcolor_sugar:20230330000339j:image

隣のピッチで試合してた小学生がすごい今風な繋ぐサッカーをしてました。
少し前から考えるんですけど、新しいサッカーがインストールされた下の世代がどんどん入って来る中生き残ってるベテラン選手ってすごいですよね。

f:id:fullcolor_sugar:20230330000417j:image

お土産付きチケットと書かれたら買わないわけにはいかなかった。

f:id:fullcolor_sugar:20230330000407j:image

ピッチ近すぎ問題。

f:id:fullcolor_sugar:20230330000345j:image

ステーキカツカレーだっけ。美味しかった。

 

さて、試合については、ピッチに近すぎてよくわかりませんでした←
1失点目は田口が鍵山へのパスコースあったのに牟田に逃げたのが発端でしたね。
あと今治は安直に守備ラインを下げなかったので、森が持ち上がっても前線にスペースがなかったことと、ピッチに随分水を撒いていたのでボールタッチがやや覚束なかったことで苦労していたように見えました。

この日はいつもより多めに回っていた気がする森田凜。勇気ある持ち上がりを見せる森侑里。この2人のプレーを見ていたおかげか、最近自分がボール蹴る時もくるくる回れたり運ぶドリブルができたりしてるんですねこれが(「カラコーレス」と「コンドゥクシオン」で検索検索ゥ!こくやん大先生見てますかー!)。
生で見られなくても良いプレーにアクセスしやすくなる新世代の方が実力が上がるというのも自然な流れなのか。

「これは金崎でも入れて前線引っかき回すしかないかな~」と思ってたらズバリ後半から登場した金崎、後半開始数分で逆転というなんだか昔のゴールラッシュを思い出す猛攻で、2点目には裏抜けからアシスト。
この近さで生で見てたら、動きがネコ科のそれでした。鈴木孝司阿部拓馬とは違うベクトルでレベチのFWやで…。二見との肉弾戦は見ごたえ抜群。

さて、逆転したもののその後は決め手を欠く琉球。アキレス腱断裂から帰ってきた阿部拓馬や金崎が分かりやすくボールを収めてしまうものだから、攻撃が中央大集合になっていった感がありました。

じりじりとした展開の中、今治も気持ちを切らしません。球際の強さで強引に押し込んでくる様はまさに「村上海賊サッカー(命名俺)」。それを後押しするのが、臨場感たっぷりのスタジアムと、詰めかけたお客さん達のイノセントな歓声。

その想いが実り、ラストプレーのミドルシュート今治が追いついて会場のボルテージは最高潮。勝ち点1を分け合う結果となりました。


f:id:fullcolor_sugar:20230330001919j:image

「勝てた試合を落とした」とは思いませんでした。この日の試合については戦況は五分五分で、勝ち点がいくつになっても不思議ではありませんでした。
もしサッカーの女神が微笑んだ要因があったとしたら、今治のお客さんたちが作り上げた、目の前の光景を愛する雰囲気だったかなと思います。殺伐としていない分、リバウンドメンタリティも発揮しにくい。それでいてキャパが小さいスタジアムいっぱいにお客さんが入っている圧力は感じる。「ここに今からフットボールが根付いていくんだろうな」と感じられる貴重な空間でした。
岡田武史や並々ならないスポンサーが揃うこのクラブが、ここから何をしでかしてくるのか。「俺、J3時代に今治行ったことあるんだぜ!」と古参面できる日が来るのか。楽しみですね。

 

 

さて、おそらく琉球ゴール裏で一番声を張っただろうという自負があるくらいでしたが、試合の後も踏ん張って観光してきました。

f:id:fullcolor_sugar:20230330000323j:image

日本三大水城、今治城
f:id:fullcolor_sugar:20230330000312j:image

御城プロジェクトReでいつもお世話になっております、吹揚神社。結構感動。
f:id:fullcolor_sugar:20230330000316j:image

城を訪れたからには城下町を一望せねばなるまいて。
今治市は、静かな町でした。
f:id:fullcolor_sugar:20230330000328j:image

部屋とジンベーニョと私。何らかの旅行支援でええ宿泊まったりましたわい。

f:id:fullcolor_sugar:20230330000511j:image

いい宿の肉は泣くほどうまい。
f:id:fullcolor_sugar:20230330001911j:image
f:id:fullcolor_sugar:20230330000437j:image

本遠征最大の収穫。f:id:fullcolor_sugar:20230330000501j:image

お友達増えたねぇー!🥺

 

揺れに揺れるJRの特急で徳島経由で淡路島に帰り、親戚に顔を見せてから帰って私の4連休は幕を閉じましたとさ。おしまい。

 

試合は引き分けでしたが、まあ結局旅行は最高だし知らない土地は最高だしサッカーは最高だしバリィさんは最かわだし俺もお前らも人生最高だってコト。

 

お疲れさまでした。お先に失礼します。

 

<本日の一曲>
銃の部品/PEOPLE 1

www.youtube.com

来いよ月曜日!仕事なんか捨ててかかってこい!!

平素より大変お世話になっております。

ブログをオープンにした結果、更新から離れた時のプレッシャーが案の定半端なくなってしまったのでお茶を濁そうの会です。

極論私は本日の一曲が更新できればいいと思っている節もあります。

今治までFC琉球を見に行った話は後々書きたいのですが鮮度を失った旅日記に何の意味があるのだろうという気もせんでもないな。

 

【最近見た映画の話】part6
『天気の子』
帆高感情移入☆☆☆☆
絶叫展開☆☆☆☆☆
え、本田翼!?☆☆☆☆☆
オススメ度 ☆☆☆

今さら?っていうのはフォレスト・ガンプで捨ててるからよこっちは。すずめじゃないんだとも言わせねえよ。映画鑑賞2本/月ペース維持のためにたまにはこういうのもいいかと思って。

ちなみに新海誠作品は、『秒速5センチメートル』で映像の美しさと初めて見るビターエンドに衝撃を受けOne more time, One more chance桜木町駅に胸を締め付けられ、大学院時代にサークルOBで宅飲みをする時に『言の葉の庭』を見るという謎のノリを楽しみ、みんなご存じ『君の名は。』では「すきだ」でエモーションが爆発四散したというまぁ一般人にしてはちゃんと見ている方じゃないでしょうか。

神懸かり的運命を背負った女子、なんかいい感じに物語が動き出したところで軽快なRADWIMPS、後半重い展開からの空を突き抜けてボーイミーツガールとあぁこれは『君の名は。』をなぞっているのかなと思わせておいて、「この雨は、3年降り続いた」で、驚愕しました。一人で自宅で見ていて「えぇぇぇぇぇ!?!?!?」と絶叫してしまいました。水没している東京、田村由美さんの「7SEEDS」感がありましたね。

有識者によると、『君の名は。』で天災を回避した展開に対して東日本大震災に関連したクレームが入り、悩んだ末のストーリーという話も聞いたのですが、フィクションならハッピーエンドでいいじゃないと無責任に思ってしまいますが難しいんでしょうね。

これだったら『君の名は。』でいいなぁと思ってしまったのですが、狭い環境の息苦しさから逃げ出した帆高くんが最初の会社から転職した自分に重なったとき、胸に去来するものもありました。目の前の環境から逃げずに立ち向かうのか、それとも環境を変えるのかという決断は普遍的なものですよねきっと。

 

【最近の読書の話】3冊目

世界が動いた「決断」の物語 新・人類進化史 | スティーブン・ジョンソン, 大田 直子 | 歴史学 | Kindleストア | Amazon

難しい選択に特有の難題を克服するためにとくに考えられた三つのステップがある。すべての変数と進める可能性のある道を網羅した、スペクトル全体の正確な「地図をつくる」。作用する変数をふまえて、そのさまざまな道がどこにつながるかについて「予測する」。いろいろな結果と包括的な目標を比較検討することによって、進む道を「決定する」。

帆高くんは地図を作ったでしょうか。詳しくは描かれていませんでしたが、家出時点で高1だったら島で暮らし続けるか、どこか(≒東京)に飛び出すかの実質2択でしょうか。「本土の高校行けばよかったじゃん」は現実味に欠ける野次かと考えます。
最近「田舎の学問より京の昼寝」という言葉を知りました。昔と今では状況が違うとはいえ、沖縄育ちの私にはやや辛い言葉でした。薄々気付いていましたが、暮らす土地で選択肢が狭められている人がいるんですよね。

帆高くんは予測したでしょうか。地図が2択だったら、残ることに耐えきれなかったのなら消去法だったでしょうか。決定も消去法でしょうか。

私たちは互いに物語を話すことによって、個人の人生というネックから自由になれるのだ。物語によって私たちは「実体験の遅くて頼りない流れ」にとらわれなくなる。代理の経験、練り上げられた経験、想像上の経験、フィクションの経験といった、比較的速い流れに浸ることができる。そのおかげで他人の選択や内面をよく理解できるだけでなく、自分がより良い選択するために手探りで進むこともできる。

帆高くんは逃げ出して苦労してお尋ね者になって、大切なものを手に入れたようです。ただ…見方を変えると例えば彼の両親は、警察は、学校の先生は、随分困らされたかもしれませんね。現実だとステークホルダーマッピング対象になるのかも。

結局、最終的な決定はたいてい科学より芸術に近いことがわかる。

結局ねw

アマゾンのジェフ・ベゾスは、不確実性のある意思決定で「七〇パーセントルール」にこだわることで知られている。ベゾスは、選択に完璧な自信――限定合理性の性質を考えれば実現しそうもない自信――がもてるのを待つのではなく、不確実性レベルを三〇パーセントまで下げたところで決断の引き金を引くのだ。

そうだよな!サンキューベゾス!サンキューな!

 

後半雑だったのはもうそろそろ寝ようかなって思ったからです。

お疲れ様でした。お先に失礼します。

 

<本日の一曲>
春雷/米津玄師

www.youtube.com

60分一本勝負

平素より大変お世話になっております。

記憶が…試合の記憶が…

急いで書き上げてみます。

 

FC琉球 雑感】

琉球 2 - 1 盛岡

⚽24' 和田
⚽48' 武沢
⚽81' 野田

~試合前~
・盛岡については開幕戦愛媛戦をザッピングしたのだが、点差ほどの実力は感じなかった。愛媛がセットプレーに対して脆弱すぎたし、リードしている時間は相手にボール保持を許してほぼ撤退に徹していたので、割と省エネで勝ったような。
印象に残ったのは、琉球は対4-4-2ブロックならやりたいことはできそうかなっていう点と、攻めの時に駆け上がってくる新保の運動量。ブラジル人みたいな選手だな。

~前半~
・この試合の琉球のトピックスはダブルボランチの一角に入った鍵山。初戦は相手の勢いを受け止めるためにバイタルに穴を空けない動きに徹していたようだったが、メチャクチャ組み立てる。
周囲の森田やCBの位置取りを見ながらこまめに動き直してパスコースのアングルを作り、時にはテンポを変える縦パスを放ちと、活発な上里みたいだった。
あと素晴らしいのが常に遠くを見る意識。福村へのサイドチェンジが何本かあった。強烈なミドルもあったように、キックが上手いのだと思う。
何を言っているんだと言われそうだが、サッカー選手にもキック(ミート?)の上手い下手はある。FKやCKを蹴る蹴らないとかではなく。琉球でうまいなと思っていたのは田中恵太。

・もう一つ目立った動きが左CB森の運ぶドリブル。恐らく不慣れな左サイドながら、ドウグラスオリベイラの脇を単独で駆け上がるシーンが目立った。これができると相手の第一守備ラインを単独で突破&第二守備ラインに数的優位を作れるので、トップレベルのCBの必修科目になりつつある。あの福井諒司ですらパスを繋ぐことに違和感がなくなるFC琉球だが、この動きを習得したCBは終ぞ現れなかった…。

・開幕戦を見て書いたことが外れ倒している気がする。反省。

・鍵山と一緒に書いておくと、森田凜が今日もいい。2人で中盤が制圧されていた。ユースからあれが出て来るとは…徳島スゴイな。

・いや~今年は楽しみですわいと思っていた矢先、ややアンラッキーな形から和田昌士にミドルを沈められ先制を許す。牟田気抜いたやろ…。
なぜお前さんがこんなところに…がけっこうあるJ3マリノスでダメでもJ3まで来るのか和田。ジュビロの右サイドを背負うはずだった石田。

・保持を許す時間が長かった盛岡の攻め手は左サイド桐の突撃に新保が呼応するか、長いボールでドウグラスを狙ってかだったがあまり形になってはいなかった。

 

~後半~
・開始早々FC琉球が追いつく。左に入った武沢がわちゃわちゃと動き回るのに対して、大外レーンをSBに空けるためにハーフレーンに位置取る役割を遂行していたように見えた荒木。その空いたレーンを駆け上がった上原牧人のクロスが逆サイドまで流れ、武沢の嬉しいJ初ゴールが決まる。清武とかが戻ってきてもSH武沢が継続されるのが気になってきた。

・荒木は試合を通じて地味に見えたかもしれんが、タッチラインも踏まず中央にも行かずだとまぁあれくらいのパフォーマンスで普通かなっちゅう気もする。

・上原のクソみたいなパスミスと森のクリアミスで2度ピンチを迎えたが助けられた琉球。上原は対面をダイナミックに躱すところは好きなんだけどこの不安定キャラをなんとかしないとなぁ…

・ただ相変わらずボールは握れていた琉球の波状攻撃から、狭いところに入っていった富所のパスを受けた野田が豪快に突き刺して逆転。

・キャプテン野田て。笑

ドウグラスとの肉弾戦に負けない森。これは持っていかれる……!(J2かJ1に)

・89分のCKでCB2枚上げてゴール前直通のカウンター食らったのはアホすぎて頭抱えたが…

・どう見てもチャラすぎる山内もJデビュー。初戦でも牟田が裏を気にして一人で最終ラインを下げる癖があったので、ぜひポジションを奪ってほしい。DFラインは活きのいい状態でJ2に臨みたい。

~雑感~
・今年かなりいいんじゃないだろうか。すぐ上でもうJ2とか言っちゃってるが、選手の総合力はさすがにJ2を経ているだけのものがあると思わせてくれる。

・去年と比べていいなと思うのが福村。前に向かう意識が高い。J3のプレースピードだから出来てるだけなのか、人間何歳になっても成長できるのか。


【最近見た映画の話】part5
『運び屋』
添い遂げる☆☆☆☆☆
老人リアリティ☆☆☆☆☆
アメリカの大自然☆☆☆☆☆
オススメ度 ☆☆☆

クリント・イーストウッドをお初にお目にかかるのだが、すごいな。公開当時88歳で監督兼主演でこの存在感。田舎の偏屈ジジイの再現度が高すぎた。
主人公の犯罪、長閑な風景、マフィアの権力抗争、麻薬取締官の奮闘、家庭の話と色んな要素が入っていて飽きない。
そして、やはり私は老夫婦モノに弱い。手触り感のある時の流れフェチなんだと思うが、その割には歴史にはあまり興味がなかったりする。『君に読む物語』でゲロ泣きしたことも事あるごとに書いてしまいそう。
ただ、他人にオススメして見てもらいたいかというとそうでもないかな…っつー感想だったのでオススメは星3にしました。星5がMaxのつもりです。好きにしろよって感じですね。

 

仕事はクソ忙しいし転職活動の最終面接も来週あるのに1時間もブログ書きやがって。盛岡の背景色を付けるのにHTMLいじる時間かかっちゃったよ。

でも手動かしながら頭も動かしてると心と脳のメンテになる気がしない?なくなくなくない?

お疲れ様でした。お先に失礼します。

 

<本日の一曲>
Pyramid/宇宙コンビニ

www.youtube.com

J3第1節 琉球-八戸 雑感

平素より大変お世話になっております。

FC琉球シリーズ。DAZN観戦ではあるもののがんばって言語化言語化

 

琉球 1 - 0 八戸

⚽45' ケルヴィン

 

【前半】
・試合が始まってみると、両チームの配置は以下の通り。

・まずはシステムの噛み合わせを考えるのがサッカー観戦の一歩目かなと思っているので、上のように並べたい派。琉球は従来通り4-4-2。対する八戸は5バック3センターということで、ハーフスペースの間受けや大外の突破は難しそう。その代わり捨てているのは3センターの脇なのでそこは起点に出来そう。中盤3枚に横のスライドを強いて隙を突きたいな、とか。

・さすがにボールスキルの高い選手が揃っているのでボール保持の機会が増えるが、躊躇なくGKまで戻してからビルドアップを始めようとする琉球。毎年思うけどこれ相手のプレスから逃げてるだけだし負けてる試合でもこれしかできなかったらマズいんだけどな。「開幕戦だから」という枕詞はチームの構造に対してはあまり使いたくない派です。

・ここで印象的だったのは、ボランチが安易に下りずにGKと2CBで最終ラインから組み立てる形。いい変化かなと思う。ここでのリスクを取るからには、GKの1stチョイスはカルバハルにキック精度でやや優る田口になるかも。

・一方の八戸は2CFと2IHで中央のパスコースを完全に遮断し、SBに入ったら一気にプレスをかける構え。上の配置図で琉球の2CB+2DHと噛みあっているところを閉め切る狙い。

琉球CBは唯一の安全策であるSBに渡し、FWorSHに縦に流すことが多かったが、3手詰め状態でそんなにクリーンに前進できていなかった。ガチャガチャした局面をテクニックで何とかしていた気がする。ここまでされたら足元のショートパスは捨ててミドルパスで脱出したかったが、DAZNだとピッチ中央が映らなかったので脱出口がどこだったかは分からん。SHが絞っていたような気もするので、相手のアンカー周りを使うのが試合前の作戦だったけど不発だったのかもしれない。

・逆に八戸の攻撃は割と直線的。遠めのFKも全部放り込んできた。左SB福村の裏に佐藤?が走る場面が目立ったのは上原よりはアスリート能力に劣る福村を狙っていたのか。ただそこから独力で違いを作れる選手ではなく、決定的なシーンはなし。

・ただ、左右のCBからサイドに出すか中に出すかの2択を突き付けてくるシーンもあって嫌らしかった。

・相手を窺う時間ややり直しが多く、チャンスらしいチャンスはなかったロスタイム直前にケルヴィンの魔法が発動して先制。このシーン以外でもボールタッチや身のこなしはJ3だと格が違いそう。

・27分の森田のボールを隠してのアウトサイドターン、これだけで信頼できる予感がする。中盤でこれができるできないで個人としてのプレス回避力とチームへの貢献度が段違いだし、武沢はボランチのポジション奪われたのかもなとすら想像した。

・左CBに入った森はもうちょっと左足でも配球できないと今後狙われそう。でも岡崎亮平もやってる内に良くなってた気がする。こういうのは「開幕戦だから」でいい。「ルーキーだから」もある。その代わりエアバトルは全く問題なし。

【後半】
・目に見えてGKやCBにプレスをかけるようになった八戸。ビルドアップ隊に与えられた時間が減り、逃げ道としてケルヴィン、武沢、交代で入った金崎が裏に走る展開が増えるが、効果的に収まらないとボールを捨てさせられた形になる。

・プレッシングからボールを得る機会が増えた八戸は、サイドでのワンツーや、サイドから斜めに入れたボールに2トップ+IHが関わる形など、用意してたっぽいパターンを発動。しかしゴール前の質には欠けて結局最後まで無得点。

琉球はカウンターから1ついい形を作っただけでほぼ受け身の展開。そのチャンスで福村がゴール前まで駆け上がってシュートまでいったのは去年との違いを感じて好感触だが。

・ロスタイムに退場になった金崎。ジャンプしたときに肘を上げてファールにされるやつ、昔前田遼一が取られまくっていて苦い目で見てしまう。故意の肘打ちかそうでないかでジャッジできないものだろうか。

 

【感想】
・まず相手チームの選手に全然知ってる選手がいないのが記事の精度を高める上でヤバい。名前を知ってるのが姫野と妹尾ぐらいだった。ただ事前に試合をチェックできるかというと自信もない。名鑑ぐらい買った方がいい気もするがJ3って扱い小さいかな。

・でも戸田相模原とかジョンソン鳥取とか気になるよね。

・倉貫琉球のサッカーに大きなサプライズはなし。味方選手の足元にボールがあることをボール保持と定義しているのであれば、昇格争いも茨を薙ぎ倒しながら進む道になりそう。相手選手を動かす意識、前線の味方に時間を届ける意識が必要っぽい。

アタッキングサードで何も起こせていないのは、まだ着手できていないのか、何もできなかったのか。

・新顔若手選手。森と森田は良さそう。鍵山はチームの調子が良ければ縁の下の力持ちって思ってもらえて悪ければ何もしてないって思われそうなタイプ。荒木はボールにあまり絡めずよくわからず。

・毎試合に勝ち点3以上のものを求めるのはプロヴィンチャを追う者としては多分不健康。ピッチ内の現象から自分が何を見つけられるか、自分にベクトルを向けてその結果を文章に残していきたいのがこのブログなのかな。

 

継続を目指したいが、アウトプットに半日かけてたらこの先大変だな…。
お疲れ様でした。お先に失礼します。

 

<本日の一曲>
ミリオンダラーベイビー/the pinballs

www.youtube.com

FC琉球の開幕を楽しみにする会

平素より大変お世話になっております。

突然ですが、今年からJ3リーグ所属のFC琉球の2023シーズン開幕に向けた文章を垂れ流してみようと思います。

まずお断りとして、私は関東圏に住んでいるので沖縄でのキャンプ、TM、練習などは一切見学しておらず、情報源はタグマ!の有料記事程度です。

事前情報がなく、目新しい切り口もない内容かと思いますが、今年のテーマは「アウトプット」「言語化」だと信じて、せっかくなので書いてみます。

 

【結論から申し上げると?】
現時点の琉球のワクワクポイントは以下の通りとなります。
・若手選手たちがどれだけ輝けるのか
・倉貫監督が志向するサッカー(=特にネガトラとアタッキングサード)と、それを実現する選手・フォーメーションをどう考えているか
・未知の領域(個人的に)のJ3がどのようなレベルなのか、そして琉球がどのような成績を残せるのか


【選手編成】

soccer.yahoo.co.jp

想像していたより昨年の選手が残留してくれたようには見えるのだが、センタリングで違いを見せられる沼田、田中の両SB、チームの心臓と肺を兼任していた池田、スピードと運動量による貢献が確実に計算できた大本、決定力を持つ草野など、優秀な選手は的確に刈られている。

またJ2(J1)への個人残留(昇格)があまり生じなかったのは、昨年の琉球の選手に対する市場の評価がその程度と考えても大外れではないだろう。
下位カテゴリーほどクラブ間の資金力に大きな差がなく、さらにJ3といえどJ2経験クラブも多いことから昇格争いは拮抗すると予想されるので、「J2 21位の戦力が割と残せた」 = 「J3 1位」とはいかないと予想する。

逆に加入選手は大卒やレンタルをはじめとした若手選手が多い。上記のページで見ると分かりやすいが、新加入選手は2名を除いて24歳以下。新卒以外でも、正直プレーを見たことがある選手はほとんどいない(琉球京都サンガ以外追いかける時間がねンだわ…)。そしてそんな彼らがトップチームの半分近くを占めている。長丁場かつ昇格を目指すために落とせる試合が少ないシーズンを過ごす上で、いかに彼らの長所を発揮させ、短所を守れる戦術を構築できるかが倉貫監督の腕の見せ所と考えられる。

 

【フォーメーション】
上記の発言と残留した選手が比較的多い編成から考えると、適正ポジションの選手が多い4バックが第一候補。3バック(5バック)にしてはCBの頭数が心許ない。なおかつ失点の多さを改善できず降格した昨シーズンの反省も踏まえると、4バックに2ボランチを並べた4-4-2 or 4-2-3-1が無難か。

 

【ボール保持&ポジティブトランジション
ここ数年のチーム作りと同じく、低い位置からショートパスを繋ぎながら前進する姿勢が基本線と考える。J2昇格後から走力やパワーよりはボールスキルに長けた選手が多く揃っており、アタッキングサードに到達するまでは足元のショートパスを多用していくと予想される。
(余談だが、CBの間にボランチが落ちるいわゆる「サリーダ・ラボルピアーナ」、相手の2トップのプレスをかわすための策ではなく単に球出し役がボールをのんびり持つために下りていることが多く、さらに後方で数的優位を作ってもボールを運ぶ意識がないため攻撃面の効果が薄いことから筆者は大嫌いだったので減らす指導が入っていればいいのだが…)

昨年から残留のスレイ、野田といった前線のターゲットとなれる選手は存在するが、最後方から彼らに放り込んだとてチーム全体の押し上げがなければ彼らが孤立して効果的な攻撃にはならない。ナチョ前監督のような直線的な攻撃はひとまず影を潜めるだろう。
金崎や阿部(白井も?)は裏のスペースに飛び出す動きもできそうだが、それが個人のアイデアベースになるか、チームとして約束ごとを設けるのかは注目したい。

個人的に気になるのがアタッキングサードの局面である。というのも、基本的に近年のFC琉球の成功体験は「サイド攻略サッカー」(not攻撃サッカー)であると考えているからだ。
J3で猛威を振るったのは西岡・徳元両SBの縦の突破と富樫・富所両SHの質的優位であり、J2の躍進を支えたのは徳元・沼田・田中恵太・風間らのクロスボールであった。
ただ、今年の編成でいうと福村はそもそも上下動に消極的、上原はまだ対面を剥がす勇気が心許ない。高安はスピードがあるという触れ込みだが、荒木は大学時代の動画を見ただけだがプロレベルで仕掛けられるか…?って感じ。

過去とは少し違う編成の中、倉貫監督がどんな攻撃戦術を構築しているのかに注目したい。と言いつつ、あのグアルディオラですらこんなスタンスなので、「アイデア出していこ!」になるんだろうとは思う(勝手に引用していいのか?)。

そこから先のゾーン(筆者注:敵の中盤の守備ライン以降)はアタッカーたちが持てるタレントを存分に解き放って違いを作り出すための場所であり、戦術の役割は彼らにボールを送り届けるところで終わりだ、とまで言っていました。
レナート・バルディ; 片野道郎. 『モダンサッカーの教科書 イタリア新世代コーチが教える未来のサッカー 』

上記の理由から、相手からボールを奪った後の局面についても、縦に急ぐのではなく従来通りじっくり繋ぐ志向と予想。

 

【ボール非保持&ネガティブトランジション
2021年前半の躍進時に見られたローブロックの撤退守備が予想される。プレス開始位置はハーフウェイライン前後。もしここよりもプレス位置を上げた積極的なハイプレスを行うとすると、個人的に前線は3トップでDFラインにはスピードがある選手を揃える必要があると考えるが、そのどちらも揃える気がなさそうだ。

※以下冗長な根拠
有名な言葉で「サッカーは寸足らずの毛布」と表現されるように、今の人類は10人で105m×68mのピッチ全体をカバーできない。どこを隠してどこを晒すのかがボール非保持時の動きを決める最初の原則だ。
また、サッカーの守備は相手にミスがない限り数的不利を覆すことはできない。となると、もしハイプレスで相手最終ラインに圧力をかけるなら数的同数をぶつけないと機能しない。現代ではビルドアップ時に最終ラインに4人並べるチームはない(秋田豊監督初年度の岩手がそうだったがひどい有り様だった)と考えると、相手3枚に対して前線に3枚並べたいし、最終ラインからのボールの出所も潰す必要があるのでIHを1,2枚置きたい。フォーメーションの有力候補は4-1-2-3ぐらいだろう。見てるのがシティと曺貴裁ばっかりじゃないかって?そうかもな。
また、ハイプレスによって必然的にハイラインになると毛布からはみ出すのはDFラインの裏。経験の浅いDF陣に広大なエリアのカバーを任せるかどうか(恐らく牟田には無理)は倉貫監督の度胸次第だが、現実的に考えたら撤退かなと思う。

そして、昨年『即時奪回』を掲げて無残に散ったネガティブトランジションをどうするかは結構興味深い。現代の攻撃サッカーはこの局面のデザインからスタートしないといけないと思う。ボールを奪われたとしてもすぐに奪いに行く心技体の構築はもちろん、偽SBに代表される予防的ポジショニングも世界中で前例が生まれている。
編成から考えるとそこまで尖ったことはさせずに撤退が第一なような気がするが、J3優勝の年はアンカーの小松が中盤ガラ空きの神風プレスを仕掛けても相手のボールスキルの低さに助けられて収支が取れていた。昨年完全にしくじったチームをHCとして見ていた倉貫監督に何か策があることを期待したい。

 

【チーム成績】
本当にわからない。J3の他チームの戦力動向が一切わからない。すみません。
希望的観測込みで述べると、さすがに昇格争いには絡むんじゃないかとは思う。戦術兵器のスレイや阿部拓馬が残ったし、中盤の武沢と富所も信用できるし、GKの田口、カルバハルとハイレベルな2人がいる。劇薬の金崎もいる。
懸念は上に出てこなかったDFライン。頭数がやや少ないし実績のない若手に偏り過ぎている。怪我やコロナで台所事情が苦しくなった時の不安が残る。地味にボランチも。
ケルヴィンや清武、中野も、局面を切り取れば優秀なアタッカーではあるが、1試合を通して、そしてチームの働きの中で、収支がプラスなのかマイナスなのかは実戦を見てみないとというのが正直な気持ちである。逆に言うとそうでなかったらJ2クラスの選手たちなので、期待と不安が半々である。

それともう一点不安なのが、「選手を尊重する」系統の倉貫監督のチーム作り。
静岡の水色のチームを見ていた経験からも痛感するのだが、ピッチ内の選手に委ねる部分が大きいチームは往々にしてベテラン選手が幅を利かせがちになる。経験や技術によって部分最適を選べる確率が上がるからだ。このようなチーム作りだと、若手中心の琉球と相性が悪いかもしれない。
さらに、スタメン組とサブ組の実力差が大きくなる(別名・樋口現象)。いまだ燻るコロナに襲われてチームが崩れないことを祈るばかり。そもそも戦術は選手を守るためにあるのであって、ピッチ内の振る舞いを選手任せにするのなら圧倒的な札束で殴り勝つ覚悟がいると思うのだが…。

とはいえ、例えば金鍾成監督時代などはチームの型もありつつ、選手を縛っているような声もあまり聞かなかった(当時は報道が少なかったのだろうか)。私の頭が四角いだけであることをこれまた祈るばかり。

あと、J3は地方クラブも多いから、移動の負担とかもどうなるんでしょうね。別に言い訳にはなりませんが。

 

【開幕戦スタメン予想】

個々のプレーヤーが果たす機能も、固定的な「ポジション」にではなくシチュエーションに応じたプレー原則という「タスク」によって規定されるようになってきている

レナート・バルディ; 片野道郎. 『モダンサッカーの教科書 イタリア新世代コーチが教える未来のサッカー 』

今やコモンセンスになりつつある書籍の引用を俟たずとも、サカつくFIFAのように選手の能力でスタメンが決まるのではなく、あるサッカーを実現して勝利するために選手が決まるべきである。ナチョ前監督の(おそらく)セットプレーからの失点を避けるための用兵により、上原牧人が右SBのスタートポジションを掴み、田中恵太が出場時間を失ったことは記憶に新しい。
私は今年の練習やTMを観に行っていないので琉球が目指すサッカーがわからない(わかったとしても書けない)のでメンバー予想はできない。あと個々のコンディションが一切分からないし。ただ、逆に言うと開幕スタメンから監督の狙いが伺えるかもしれないということでワクワクしたい部分である。やっとタイトル回収ができた。

例えば自陣深く引く守備をするのならCBには高さ強さのある牟田が重用されるであろうし、前から積極的に行く守備をするなら上原や大卒2人のような比較的機動力のある選手がポジションを掴むはずだ。
FWやSHにしても、ボールを持った時の創造性を求めるか、FWに届けるキック精度か、献身的なフリーランや守備を求めるか。試合が始まるまでのお楽しみ。

と言いつつ何も知らないなりに無難に予想するならこんな感じ。

【注目選手】
#5 MF 武沢一翔
今年彼のユニフォームを買ったから、ではここまで真面目に書いてきた示しがつかない気もするが、割と本気である。
運動量は折り紙付きなので、中盤でボールを持ってもう少しモダンな振る舞いができればもう間違いなくJ1.5(J2昇格争いレベル)、先達の池田廉の背中が見えてくるであろう。ターンで剝がして前を向く、とか。運ぶドリブル、とか。
ボールを持った時に対面を上回ることができるプレーができるかどうかでサッカー選手の価値の上積みが決まる時代になっている。

#13 MF 岩本翔
史上初の中学三冠を達成した2007年のG大阪JY。その中心だった岩本の兄和希は、G大阪Y、関学を経てG大阪入りしたものの、第一線で輝くことはできなかった。同世代の市丸は琉球にもやってきたが、現役を退いてしまった。その一方で、堂安のようにW杯で名を上げた選手もいる。長年サッカーに触れてきた身からすると、「期待と裏切り(←良い意味と悪い意味両方)の積み重ね」がサッカーの歴史なのかなと感じる。
岩本翔も、G大阪Y時代から将来を嘱望されながら、トップ昇格はできず、大学時代は怪我で苦しんだらしい。プロキャリアの始まりはJ3になってしまったが、ここから輝いてほしいなと思う。上門、徳元、小泉、知念。前例は十分だろう。

 

【注目のアウェイ遠征】
最後に緩い話でも。
行ったことがない&J3クラブしかない土地はどうにかして行きたい。東日本だと八戸、福島、松本、長野、富山(京都サンガとハシゴ予定)とか。西日本は日程が厳しいかもしれないが今治(確定)、岐阜(ほぼ行く)、北九州(お盆休みにかこつけて行けるか)、大阪・奈良(昔の友人に会えれば…)辺りは行きたいなぁ。

 

【終わりに】
冒頭にも書いたが私は関東住み。ホームゲームで入場料をチームに落とすこともできないし、大旗もゲーフラも持っていない。それでも、アウェイゲームで選手たちに少しでもベンガラ色を感じてもらうためにアウェイに足を運ぶつもりだし、歌いにくいチャントでも全力で歌うつもりである。

クラブに対して、サッカーに対して、色々思うことがないこともないが、故郷のクラブということで、あまり多くを求めないスタンスでいようと思っている。色々なリソースが足りていないのは想像できる。それでも、クラブが存続してくれればいいじゃないかと、そんな気持ちで今年も追いかけていこうと思う。

 

心の赴くままに指を動かし続けていたら6000文字近く書いてしまった…。相変わらず俯瞰でサッカーを見る目を養うことはできていないが、もしかしたら長い文章に落とし込むためなら何か今までと違う見方ができるだろうか。何とかさぼらず更新は続けていきたい。
それでは、お疲れ様でした。お先に失礼いたします。

 

<本日の一曲>
City Boy City Girl/カフカ

www.youtube.com